Blog Entry  (Dec. 11, 2017, 1:15 a.m.)

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東証一部上場のゲーム会社をやめて30人弱のベンチャー企業に入社した

この記事は SENSYアドベントカレンダー 12日目の記事です。 Qiitaに書くと消されるかもしれないのでブログに書きました。

qiita.com

私事ですが長く勤めたゲーム制作会社を退職して12月から 人工知能 関連の ベンチャー企業 に就職しました。最近はAirflowやDigdagなどのワークフロー管理ツールを調べていたのでそれについて書こうかとも思いましたが、折角の機会なので入社して1週間くらいという今しか書けないようなことを書こうと思い、そこそこ人数の多い会社から30人規模の会社に入った感想などを書いていきます。なるべく一般化して書くので ベンチャー企業 に興味がある人に何か一つでも参考になればいいなと思います。

注意事項

ここに書いて有ることは個人の感想です。

自分について

簡単な経歴を説明させていただくと、大学を卒業後にシステム会社や個人での受託開発などを経て ソーシャルゲーム 全盛期に 東証 一部上場(入社時はまだ上場していなかった)のゲーム会社に入りゲームの制作や解析基盤の構築などを行っていました。そこで扱っていた技術の記事を書いたり勉強会に参加したりという中でAIにも興味を持ち、縁あって現在の会社に就職しました。ちなみに他の SNS などではitkrという名前を使うことが多いです。ここではいわねじと書いています。どっちでもいいです。

採用までが早い

はじめはそれほど強く転職の意志はありませんでしたが、興味本位で話を聞きに行き、会社の懇親会のようなものに呼ばれて何人かの社員に話してより興味を持ち、今度はCTO・CEOとの食事の席で意志を固めて入社することしました。その間二週間もなかったのではないかと記憶しています。他の会社だと書類提出してから一週間で連絡が来て、その二週間後に面接、さらに一週間後に連絡、二週間後に面接…ということがざらにあると思います。

ただこれには条件があると思っていて、お互いが情報を公開しているからこそできるスピードだと思います。まず会社側は使用している技術やビジネスのあり方・社内の雰囲気などを世間に発信していて外から見てどんな会社かがわかる必要があるし、入社しようとしている人も Wantedly や GitHub などで自身の活動がわかるようにしている必要があると思います。普通はこれを 職務経歴書 や面接でのやり取りで行いますが、お互いに情報を公開しているともっと早く判断できると思います。

参考にした記事

余談ですが勉強会やカンファレンスに参加していると面白そうな会社の情報が入ってくるし、 GitHub や Wantedly 経由でメッセージが来ることもあります。その中で自分が興味を持ったのはほとんどがスタートアップやそれに近い組織で、下の記事はよく参考にしていました。

プロジェクト アサイ ンまでが早い

入社初日に入社手続きや軽い自己紹介のあとPCの環境構築もそこそこに案件のミーティングが組まれ、その日のうちに アーキテクチャ の設計を開始しました。規模の大きな会社では入社時に社内で使っている技術の資料や環境構築手順書が与えられてそれをもとに開発環境を構築した記憶があります。もちろんこれは会社の状況や入社時のスキル差もあると思います。プロジェクトのための採用や幹部候補育成枠としての新卒入社などでは意味合いが違うと思うので。しかし傾向として小さな会社では即戦力が求められるのではないかと思います。

進行管理はしっかりしてる

意思決定できる人物と開発の現場が近いので進行管理は無理が出にくいのではないかと思います。

インフラは クラウド が向いている

人がいない・時間が少ないという状況の中でプロダクト開発のためのインフラを考えると クラウド はやはり便利だということを再発見しました。

  • 人的・時間的リソースがない中ですぐに構築ができる
  • スケーリングをあとから考えられる
  • それぞれを依存が少ない設計にしておけば差し替えも可能
  • とりあえず動かしてみるということも可能

GCP が向いている?

前職ではほとんどが AWS でしたが今の会社では主に GCP を使っています。まずこの2つのどちらが優れているかということは議論しませんが、ほとんどの会社はどちらか一方(あるいはそれ以外)をメインに使っていくのではないかと思います。それぞれが提供しているサービス間の連携がしやすいですしコストの把握もしやすいです。また、対外的に「 AWS の会社です」「 GCP の会社です」と言うと採用もしやすいと思います。

今回 GCP をメインにして、データ解析や 機械学習 に相性がいいという他に「プロジェクト」という概念は組織の規模にかかわらず使い勝手がいいと思いました。自分が与えられたのは新規の自社案件だったのですが、新しいプロジェクトを作成してその中で他を気にせずにいろいろ調査しながら使えるというのは魅力がありました。また、大きな組織にしてもプロジェクトという概念は案件ごとに作成して予算管理ができるので魅力的だと思います。

(間違っていることを書いていたら申し訳ないです) AWS でプロジェクトのような概念があるのかはわかっていないのですが、似たようなことをするのにはアカウントを分けるか権限を細かく与えていくのが普通なのかと思っています。ちなみに前職では複数のスタジオや関連会社が制作するゲームを一つの部署が AWS で一元管理していてうまく回っていました。

自主的に課題を発見できる人が必要

一般的に言われているように、やはり自主的に行動できる人のほうが向いていると思います。制度が成熟していない上に人が少ないのでそれぞれが課題を発見して解決の策を講じていかなければ、それをマネジメントする人の負担が大きくなりすぎてしまいます。キーマンに負担が集中してしまうと結局そのキーマンが捕まらずに相談や重要な判断を仰ぐことができなくなるので組織全体の動きも遅くなってしまうと思います。大きな組織でキーマンが捕まらない問題は何度か目にしていました。信用して権限委譲できる人材が重宝されると思います。

普段からの勉強が必要

マニュアルも前例もないことをやらなければいけないので知識があるに越したことは無いです。完璧である必要はなくて、こういうときにこういう技術が使えるというような会話ができて、いざ必要となった際に素早く理解できたり手を動かしたりということが重要だと思っています。逆に言えば状況にもよりますが技術が固定化されていないので業務で経験していないことでも勉強会や本で普段勉強している人はそれを活かすチャンスだと思います。

実装力が必要

人数がいない中で直近でお金を稼ぐことも未来のために研究することも両方必要で、それを実現するために素早く成果物を出せる広義の実装力が必要だと思います。歴史あるWeb関連企業などの逸話では会社を支えたコードがクソコードだったという話を聞いたことがあります。周辺技術やサービスの変化に伴ってコードは変更が加えられたり全てを捨てて作り直されたりというものだと思っていますが、それでも拡大していく ベンチャー では人材の 流動性 を見据えて後に技術的負債を残さないほうがすばやくビジネスに結びつくと思います。実装力には設計やテスト・レビューなども含んでいます。

高速に回転させる開発の必要性

(あくまで個人的な感想です)

開発スピードは会社規模だけでなく業種や戦略によるものも大きいでしょう。上場後のゲーム会社では新規にゲームを開発する際は企画・開発(複数フェーズ)・テスト・クオリティチェック・プレリリース・リリース・PR…と年単位で計画を立て、決算期等も考慮して慎重に開発を進めていました。上場前、 GREE ・モバゲー全盛期でどの会社が勝者となるかもわかっていなかった頃には多少バグが有ってもとにかく素早くリリースすることが求められていました。自社案件と他社のIPを利用する場合でもスピード感が違っていたと思います。 ステークホルダー が多くなればより慎重さが求められるといえます。

一方でこれから成長して行かなければならない組織では、研究やプロダクト開発を行っていく中で組織内外の状況もどんどん変化していきます。そこに提案できるように小さな開発・テスト・フィードバック…と高速に回転させていくことも必要かと思います。もちろんビジネス的な長期プランの中でです。スピードを出すためにクオリティを落としていいということではないです。そのために広義の実装力が必要だと思っています。

会社固有の話

ここまではある程度一般化できる話をしたつもりですが、せっかくなので入社した会社についても書きます。

  • SENSY株式会社
    • 内定時はカラフル・ボードという会社だったが入社前に変わった
  • AIを扱ってる
  • デスクは フリーアドレス
    • 帰宅時にPCをロッカーにしまうなどちょっと面倒
    • オフィスはスッキリする
      • 前職では扇風機とか荷物を置きっぱなしにして退職していった人がいたのでそれは起こりにくそう
    • 話をしたことがない人は座席表で名前を知るという手段が取れない
  • 椅子はちょっと座りにくい
    • 家では オカムラ のサブリナ、前職ではバロンだったので後継姿勢に慣れてしまった
    • 見た目はおしゃれ
  • キーボード持参で作業しているのが本当に自分しかいない
    • アウェイ感
  • 外付けディスプレイが少ない
  • 新型 MacBook Pro が使える
    • タッチバー不要説が確信に変わりつつある
  • お菓子が無料で食べられる
    • 前職ではボランティアでお菓子神社を運営してた
      • お菓子神社は買ってくるのが大変なので制度として存在しているのは嬉しい
  • 近くが「バーニラバニラでアルバイト」のコースになっているらしいのでうるさい
  • カフェとかで作業してもいいという制度がある
    • まだ使ったこと無いけど
  • 名刺がかっこいい
  • やっぱり椅子は座りにくい
    • 机と椅子の肘掛けが干渉して奥まで椅子を入れられない
  • イベントが結構あるっぽい
  • 服のお店とかが近くにあるエリアでおしゃれな雰囲気
  • 車火災の現場のすぐ近くだった
    • というかほぼ真下だった

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